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宝石店で並んでいる宝石は人間の手でカットされ磨かれていますが、水晶など原石を見たとき何故この形になるのか不思議に思ったことはないですか?
”結晶”とは正にその不思議に思った形になることそのものです。
石をもっと小さな単位で見ていくと、原子が規則正しく周期的に配列しています。
これこそがその石の形”結晶する”ということです。
原子の配列が繰返されることでその石の外形・形が作られ、そしてその形は対称性を持ちます。
その対称性によって、結晶は6つに大別され”結晶系”と呼ばれます。
面と面とを結ぶ軸(結晶軸)と、その結晶軸が交差する部分の交差角度によって分類されています。
各項目の緑色の図は結晶軸とその交差角度を表していて、その結晶系の外形を表しているものではありません。
結晶系の外形の一例としての図は、ピンク色の図です。
各鉱物の外形は多種多様ですが、この結晶軸により全ての鉱物は6つに分類されます。
※6つの結晶系ではなく7つの結晶系の分類も提唱されていますが、ここでは6つの分類で記載します。


サイコロのような立方体が基本的です。
八・十二面体もありますが、どれも結晶軸と交差角度は同じものです。


基本的な形は直方体ですが、四角柱や両錐体で現れるものが多いです。
両錐体の場合は底面がお互いにくっついた形(ピラミッドの底面がくっつたような形)が多いです。


斜方晶系の英名は”orthrhombic”→角が直角の平行四辺形という意味の名前がつけられています。


単斜とは、一本の軸が傾いているという意味です。
晶系の中で一番多くの鉱物を含みます。
縦に半分に割ると同形となります。


結晶系の中で一番対称性が低いものです。
その鉱物によって、様々な形が出現する晶系でもあります。


この六方晶系と関わりが深いので、冒頭にお話した7つの結晶系に少し触れます。
もうひとつの結晶系の名前は”三方晶系”といいます。
結晶を360°回転させた時、同じ形(面と稜の位置関係)が2回以上現れれば対称性を持っているといいます。
同じ形が6回現れる(6回回転対称軸と呼びます)六方晶系ですが、実は3回だけ現れている(3回回転対称軸)のでは?と考えた場合、三方晶系は誕生します。
この六方晶系との分類は見た目でははっきりわからず、確定するには原子構造をきちんと調べないとわかりません。
以上6つの晶結晶系を列挙しましたが、これはあくまで理想的な形です。
鉱物が成長するときになんの問題もなく(環境的な障害がなく)すべての方向に綺麗に育った場合になる形です。
しかし、産出されるものはこのように理想的な綺麗な結晶の形はほとんどしていません。
狭い空間で、色々な環境の影響をうけて、細長くなったり角がなくなったり色々な形で産出されます。
更に結晶が組み合わさったり、たくさんの結晶が群れをなしたように産出されることもあります。
迷いやすいですが、結晶軸を基本に考えるという前提で考えると、このような分類になります。
先に述べたように、外的な要因が元で理想の形に成長できなかった鉱物は同じ鉱物であっても違う形で産出されることが多いです。
そんな時、針状・柱状などとその鉱物の形をいいますが、まさにその形のことを”晶相”・”晶癖”といいます。
晶相とは結晶面の組み合わせが異なることによってできる形の変化をいいます。
晶癖とは結晶面の組み合わせは同じですが特定の結晶面に異常発達が見られ、これが原因で形が違って見えることをいいます。
こうなってくると、立方体の結晶の形で産出された鉱物は等軸晶系と考えがちですが、そうではない鉱物である可能性も十分にあります。
例えば、黄鉄鉱は等軸晶系ですが、五角十二面体の形もあります。
等があります。
結晶面の呼び方です。

ついでに・・
column ★水晶の左右★
水晶に右と左があるのを知っていますか?

ピンク色に塗りつぶした面の斜め上左右に黄色に塗った部分がありますが、この黄色の部分がある水晶で、右側に黄色部分が見えるものが右水晶・左側に黄色部分が見えるものが左水晶といいます。
このような水晶が出来る原因は、原子が結合して螺旋状に配列する時、右・左両方に回り込みながら配列するものがあることが原因だと言われています。
お手持ちの水晶はどうでしょうか?
結晶は、いろいろな環境にさらされながら成長していきます。
限られた空間の中、くっつきあったり角が欠けたり・・
結晶の集合体の形はさまざまです。
軸を共有し、その方向が平行な結晶の集まりです。
石英の平行連晶は、山が幾つも連なったような形になります。
外観が聖堂のような見た目の水晶を、カテドラルクォーツといいますが、これも平行連晶です。
また、軸を共有なので、松茸水晶(セプタークォーツ)等も平行連晶となります。

松茸水晶(セプタークォーツ)
特定の結晶面・結晶軸に互いに対称的である2個以上の結晶がくっついたものです。
色々ありますが代表的なものをいくつか書きます。
2つの結晶がくっついたもの。
1 接触双晶
二つの結晶がある一つの面でくっついたもの。
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| 日本式双晶 | 石膏(ジプサム)の燕尾形 |
2 貫入(透入)双晶
二つの結晶の一部分が、お互いの結晶の中に入り込んだもの。
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| 蛍石(フローライト) | |
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| 十字石(スタウロライト) | 黄鉄鉱の鉄十字 |
3つ以上の結晶がくっついたもの。
1 集片双晶
くっついた面が平行な繰り返し双晶。
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| 斜長石のアルバイト式双晶 |
2 輪座双晶
中心を共有して放射状の双晶。
見た目は絵に書いたお花のようです。
桜石は菫青石が酸化して雲母化した3連貫入(透入)双晶であり、輪座双晶でもあります。
3 多重双晶
同じようなパターンを繰り返しくっつき、ひとつの結晶がどこまでなのか解らなくなった双晶。
鉱物が産出されるとき、単独の結晶で産出されることは少なく、小さな結晶がたくさん集まり、集合体として産出されることが多いです。
この場合、集合した形は様々な形になっていてそれぞれ表現方法として以下のような言葉が使われます。
等があります。